お休みだった仕事が再び始まったものの仕様変更により以前の持ち場がなくなってしまったため、新しい仕事を一から覚えなおさないといけなくなりました。ただでさえ数か月のブランク(というよりもともと働き始めてしばらくしたところのコロナ休暇)があり、何がどこにあるのかもままならない。料理を仕事にする大変さが身に染みる日々です。でもその分やりがいはかなりあるので慣れるまでひたすらがんばるしかない。とはいえ、再びお客様が減っている現状、今後どうなるのか不安です。
さて夕食。おいしそうなぴかぴかの真鯖を買った当日は塩焼きにし、冷凍しておいた切り身1枚をかさまししておかずにするべく、旬の茄子と合わせて揚げ出しにしました。
茄子は素揚げ、鯖は薄く衣をつけて揚げます。大根おろしに秋川牧園で買っている「梅びしお」という梅ペーストを混ぜて梅風味のおろしにして、千切りの大葉もたっぷり。夏向きのさわやかな揚げ出しに仕上げてみました。
梅びしおはこの奈良のパンドラファームさんの梅がペーストになってチューブに詰められたものなので、安心安全かつものすごく便利なんです。料理にたたき梅を使いたいときはもちろん、最近はおにぎりにもこれを使っているぐらい。梅干しの味自体がマイルドでほどよい酸味なので、こどもも大好きです。これを使った大葉と梅のささみ焼きやささみフライは鉄板のおいしさ。
揚げ出しの下にある副菜は、おくら、トマトの潰し豆腐和えくるみたれかけ。このくるみたれも以前ご紹介した長野のスーパー、マツヤのオリジナル商品で、以前の瓶タイプと違う使い切りタイプのものが出ていて、便利!と思い買ったものです。これもおいしいので行くたびに買うお気に入り商品です。見た目はごまだれに似ているのだけれど、くるみの濃厚でこくのある風味がおいしいんです。お酢を少し足してさっぱりさせて冷しゃぶサラダにも。
秋川牧園で買った冷凍の穴子。山陰地方のものだったと思います。紹介されていた白焼きの写真がとってもおいしそうで、私も白焼きにしてみました(鰻も穴子も白焼き派)。
これがもうものすごくおいしくて驚く。冷凍のものを半日冷蔵庫で解凍し、魚焼きグリルで焼いただけなのに、身は肉厚でふっくらとしてやわらか、脂が上品で。わさびをのせて海苔で巻き醤油少しでいただいたら、小料理屋さんの一品、という気分になれました。スポット商品だったと思うけれど、また食べたいなあ。
日本酒が合わないわけがない献立だったので、こちらもまた秋川牧園で買った山口の岡崎酒造場の「志舞」をいただきました。1.8L(一升瓶)で3,468円。
岡崎酒造場の代表銘柄は「長門峡(ちょうもんきょう)」、山口は有名な獺祭を始め、大好きな東洋美人、コストコでいつも買う関娘など、おいしいお酒がたくさんある酒どころです。
平成元年の秋に伊勢地方を二度にわたって台風が襲いました。伊勢神宮神田も被害を受け、西八号田のコシヒカリは完全に倒伏したのです。その中で唯一、2株のみ天に向け、まっすぐに立つ稲株がありました。
それこそが新品種である「イセヒカリ」です。この米は何年もの間「神の米」として門外不出とされていました。
現在、食米としても高い評価を受けるこの米を、自然農法に熱き志をもつ姉妹が育み、この度、岡崎酒造場の熱い志により、化学肥料、化学農薬不使用のまぼろしの米イセヒカリ100%純米酒「志舞(しまい)」が誕生しました。(瓶裏ラベルより)
この「姉妹」のお米も秋川牧園で扱われています。倉重さんのお米、というお米で、ごはんがそれだけでごちそうになるおいしいお米なんです。
精米歩合は70%、すっきりとやさしい味わい。雑味は少なく、まるい香り。毎日食べても飽きないごはんみたいな、何にでも寄り添ってくれる包容力。数量限定の貴重なお酒、おいしくてついつい飲み過ぎてしまいそうになりますが、大切にいただきたいと思います。